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登山にGPSウォッチは本当に要る?|Suunto Vertical 2で天城山を歩いて選んだ"効いた機能"ベスト5
2026.07.31
「スマホがあれば、山はだいたい何とかなる」——正直、ずっとそう思っていました。
地図アプリを入れたスマホが1台あれば、現在地も、ルートも、標高も分かります。わざわざ手首に時計を足す理由が、私にはよく分かっていませんでした。
その考えが変わったのは、伊豆の天城山(あまぎさん)を1日歩いたときです。「時計がないと登れない」わけではありません。でも、「時計があると、山の歩き方が少し変わる」瞬間が、はっきりありました。 今回はその中身を、良かったところも物足りなかったところも含めて書いていきます。
なお、今回使用したSuunto Vertical 2はSuunto様よりご提供いただいています。ただし以下の内容は、実際に山で1日使って感じたことをそのまま書いたものです。「これは要らないかも」と思った部分も削らずに残しています。
スマホで足りる。でも山には"地味なストレス"がある
まず前提として、日帰りの登山なら、スマホの地図アプリで十分に歩けます。 ここを曖昧にしたくないので、最初に書いておきます。
ただ、山で1日過ごしていると、スマホには小さなストレスが積み重なっていきます。
- 現在地を確認するたびに、ザックから出す
- 雨が降ると濡れる。濡れた画面はタッチが効かない
- 寒い日は指がかじかんで、そもそも反応しない
- 写真も動画も撮っていると、電池がどんどん減っていく
ひとつひとつは、本当にささいなことです。でも、5時間も6時間も歩いていると、この「ちょっとした面倒」が地味に効いてきます。
この面倒を減らしてくれる相棒として手首に時計を足すと、登山は思っていたよりも変わりました。 それが今回いちばんの発見でした。
天城山という試験場|霧の名所で、空が見えない山
今回歩いたのは、静岡県・伊豆半島の天城山です。天城高原ゴルフ場の駐車場から入り、四辻(よつつじ)の分岐を経て万二郎岳(ばんじろうだけ・1299m)へ。そこから馬の背、石楠立(はなだて)を通って、最高峰の万三郎岳(ばんざぶろうだけ・1405m)を目指すルートです。万三郎岳は日本百名山のひとつでもあります。
この山を選んだのには理由があります。天城山は「天城越え」という言葉があるくらい、霧の名所なんです。
さらに、木々に深く覆われていて空がほとんど見えません。だから涼しいのですが、裏を返せば光が回らない暗い樹林の中を、長い時間歩き続けることになります。 GPSウォッチの画面の見やすさを試すには、これ以上ない条件でした。
当日の朝、東京は雨でした。予報は曇り。正直、行くかどうか迷いました。でも来てみたら人も少なく、しっとりと濡れた樹林が驚くほどきれいで、結果的には「来てよかった」と思える1日になりました。シャクナゲの時期は終わっていましたが、散った花が登山道に落ちていて、それもまた良い景色でした。
分岐で、手を止めなくていい
登り出してすぐ、道が分かりにくい場所がありました。そこで手首を見て、進む方向を確認します。「あ、こっちかと思いきや、こっちでした」——最初の分岐で、さっそく助けられました。
ただ、ここも正直に書いておきます。天城山は道がよく整備されていて、道標もしっかりしています。道標があるところでは、時計がなくても歩けます。
では何が違うのか。差が出るのは「確認のしかた」です。
スマホの場合、立ち止まって、ザックから出して、アプリを開いて、地図を読み込んで……という手順を踏みます。一方で時計なら、歩きながら手首をチラッと見て「こっちで合ってる」で済みます。
この、手を止めなくていいという一点が、想像していたよりずっと快適でした。 特に分岐の多いコースや、歩く回数が多い人ほど、この差は積み重なっていくと思います。
四辻の分岐では、万二郎岳まで1.6km・55分と表示されていました。こうした残り距離と時間が手元で分かるのも、ペースを組み立てるうえで助かります。
霧の樹林で「見える」ということ
歩き始めてしばらくすると、予想どおり霧が出てきました。
暗い樹林の中、それも逆光になる場面では、スマホの画面は途端に見えづらくなります。輝度を上げても、反射で白く飛んでしまうことがあります。
Suunto Vertical 2の画面は1.5インチのAMOLEDで、暗いところでもくっきり見えました。 発色がきれいで、屋外でもパッと目に入ります。数字だけ見れば「画面がきれい」というだけの話なのですが、山の中では意味が変わってきます。
霧で視界がなくなると、人は不安になります。自分がどこにいるのか、この道で合っているのか——その不安が積もっていく。そのときに手元でしっかり見えると、「大丈夫」と思えるんです。
"見えない不安"を"見える安心"に変えてくれる。 画面の見やすさの価値は、そこにあると感じました。
ちなみにSuuntoはフィンランドのブランドで、90年にわたってアウトドアの道具を作り続けてきたメーカーです。この道具としての佇まい、普段から着けていたくなる雰囲気は、私は結構好きです。
圏外でも、地図の上に自分がいる
山の中は、思っている以上に電波が入りません。この日も、樹林帯に入るとスマホはあっさり圏外になりました。
一方で時計には、電波ゼロの状態でも地図が表示され、その上に「自分は今ここ」と出ます。 あらかじめ地図を入れておけば、通信の有無に関係なく現在地が分かる仕組みです。
これは、実際に体験するとかなり安心します。山で通信を当てにしなくていいというのは、想像以上に心強いことでした。
万二郎岳から万三郎岳へ|天城山の歩きごたえ
機能の話が続いたので、この日の山行そのものにも触れておきます。
急登を登りきって着いた万二郎岳(1299m)では、思いがけず富士山が見えました。曇り予報だったので期待していなかったぶん、余計にうれしい眺めです。反対側には海——駿河湾も見渡せました。
ここでお昼にしました。持ってきたのは焼きそばパン。標高1200mまで上がってくると、袋が気圧でパンパンに膨らんでいます。こういう小さな変化も、山の楽しさのひとつだと思っています。
万二郎岳から最高峰の万三郎岳までは、2.1km・約70分。11時53分に出発したので、到着は13時過ぎの見込みです。この「あと何分、あと何メートル」を手元で把握できるのが、地味に助かりました。 高度計で残りの標高が見えていると、しんどい登りでも「あと100mくらいだな」とペースを配分できます。
いったん下ってから登り返す区間では、右手に大室山が見えました。ぽこんと丸い、静岡の名物のような山です。リフトで山頂まで上がれて、お鉢巡りもできる、かわいらしい姿をしています。
花立を過ぎると、万三郎岳まで0.9km・約35分。ここから先には、はしごと鎖場の難所があります。急な下りは正直こわかったです。何かあったときに自分では何もできない、という感覚があるからだと思います。それでも、周りの緑は本当にきれいでした。
そして山頂、万三郎岳(1405m)。日本百名山のひとつです。ただし眺望はありません。 木々に囲まれた、静かな山頂でした。天城山らしいといえば、らしい景色です。
下山にはそこから約2時間。14時半に下り始めて、16時半に天城高原ゴルフ場の駐車場へ戻る計画でした。この見通しが立っているだけでも、精神的にはずいぶん楽になります。
いちばん効いたのは、間違いに早く気づけること
そして、これが今回いちばん伝えたかったことです。
登山道には、自然に枝分かれしている場所があります。踏み跡がいくつもできていて、どれが正しい道か分かりにくい。地図をちゃんと読んでいても、少しぼーっと歩いていると「あれ、こっちで合ってたっけ?」となる瞬間が、誰にでもあると思います。
そこで、あえてルートを外れてみる検証をしました。 どのくらい先まで行ったら反応するのか、少しドキドキしながら正しい道を外れて歩いてみたんです。
結果は、思っていたよりずっと早い段階で通知が来ました。 正直、びっくりしました。これなら道を間違えても、遠くまで行ってしまう前に気づけます。
スマホをずっと見ながら歩くわけにはいきません。でも、時計なら、このズレに早い段階で気づける。 これが、私が「GPSウォッチは要る」と思ったいちばんの理由でした。
道迷いは、登山の遭難原因として常に上位にあります。間違えないための道具ではなく、間違えたときに早く戻れる道具。 そう考えると、この機能の意味はかなり大きいと思います。
正直に書いておきたい、限界のこと
ここまで良かった点を書いてきましたが、GPSウォッチは万能ではありません。
電子機器である以上、電池は切れますし、故障もします。GPSの精度も、地形や樹林の濃さによって変わります。時計があるから大丈夫、という発想はかえって危険です。
紙の地図とコンパス、そしてスマホは必ず携行する。 そのうえで手首に1つ足す、という順番を崩さないでください。今回の動画でも、ここは意識して残しました。
私自身、この時計を着けてから地図を読む回数が減ったかというと、そんなことはありません。むしろ「時計はこう言っているけど、地図ではどうだろう」と照らし合わせる回数が増えました。道具が増えることで判断材料が増える、というのが実感に近いです。
山で1日使って選んだ「効いた機能」ベスト5
丸1日歩いて、実際に効いた機能を順位づけしました。
第5位:高度計 あと標高どれくらいで山頂か、が手元で分かります。ペース配分がとても楽になりました。地味ですが、しんどい登りで効きます。
第4位:画面の見やすさ(AMOLED) 霧の樹林、逆光、暗い場所。スマホが見えづらくなる条件でこそ差が出ます。"見えない不安"を"見える安心"に変えてくれました。
第3位:現在地と進行方向 分岐でスマホを出さずに、歩きながらチラ見で「こっち」。歩く回数が多い人ほど、この快適さは積み重なります。
第2位:オフラインの地形図 電波ゼロでも、地図の上に自分がいる。山で通信を当てにしなくていい安心感は、想像以上でした。
第1位:ルートを外れたときに気づける安全網 今日いちばん効いたのは、これでした。間違えないためではなく、間違えても早めに気づいて戻れること。この安心感が、他のどの機能よりも大きかったです。
Suunto Vertical 2(GPSウォッチ・1.5インチAMOLED・オフライン地形図対応)
まとめ|スマホは持っていく。その上で、手首に足す
今回の結論はシンプルです。
スマホは必ず持っていく。そのうえでGPSウォッチを足すと、登山はもっと安全で、もっと快適になる。
特に登山を始めたばかりの方こそ、この"手元の安心"は大きいと思います。道迷いへの不安が減るだけで、歩くこと自体を楽しむ余裕が生まれるからです。
こんな方に向いていると感じました。
- 分岐の多いコースを歩くことが増えてきた方
- 雨や寒さでスマホが使いにくい場面を経験したことがある方
- 道迷いへの不安が、山を楽しみきれない原因になっている方
- 写真や動画を撮るのでスマホの電池を温存したい方
逆に、整備された低山を短時間歩くだけであれば、まだ急いで買う必要はないと思います。スマホと紙地図で十分に成立します。
天城山は、久しぶりに長い距離を歩いて疲れましたが、とても楽しい山行になりました。霧に包まれた樹林の静けさは、晴れた日には味わえないものでした。
なお、この Suunto Vertical 2 については、3ヶ月使い込んだうえでバッテリーの持ちとGPSの精度を検証する動画を次に予定しています。今回は「日帰りの山で手首にあると効く機能」に絞っているので、そちらも気になる方はチャンネル登録してお待ちいただけると嬉しいです。
最後に、よければ教えてください。あなたが登山でいちばん欲しいのは、①現在地 ②オフライン地図 ③安全網 のどれでしょうか。動画のコメント欄で番号を教えていただけると嬉しいです。
※ 本記事は、Suunto様のご提供を受けて制作した動画をもとに構成しています。仕様や表示はソフトウェアの更新により変わる場合があり、GPSの精度・電池の持ちは使用条件によって異なります。登山では紙の地図とコンパスを必ず携行してください。
※Amazonのアソシエイトとして岩崎良美は適格販売により収入を得ています。
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Comments / 視聴者の声
動画へのコメント
YouTubeに寄せられたコメントより
私は、 ①現在地 が一番気になります。話は変わりますが、いつもドローン映像に感心します。今回の天城山の上昇しながらの撮影映像は、さすがだと思いました。
いつも楽しく見てますスント購入します便利そうだねー!
天城山は馬酔木の花のトンネルを歩く4月初旬頃に来ても良いですね!! ჱ̒ ᴖ⩊ᴖ )
SUNTO気になるわー。 山スキーで使えるかな? レポート楽しみにしてます。😊
シャキーン🙆 今回もおキレイでした、笑顔も素敵です。 お疲れ様でした😊 映像が素晴らしくて映画を見てるみたいで楽しかった😊 凄く素敵なところですが熊さんとかは気をつけてね😢 オイラはガーミンをずっと使ってきてます。 SUUNTOもコスパいいですよね? メンバーシップも入ったよ😊 また楽しみに待ってます。 健康にも気をつけてね😃
いる!と思ってます。安全あってこその楽しめる登山なのかな、と。



