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DNSYS X1 正直レビュー|電動アシスト外骨格で登ると脚の感覚はどう変わる?登山モデルが陣馬山で検証
2026.06.05
「登山に電動アシスト」と聞くと、なんだか大げさで、本格的な山歩きとは別物のように感じるかもしれません。私も最初はそう思っていました。ところが実際に一日背負って歩いてみると、脚の感覚がはっきり変わり、山の楽しみ方の選択肢が一つ増えた——そんな体験になりました。
今回試したのは、登山用の電動アシスト外骨格「DNSYS X1」。腰まわりに装着して股関節の動きをサポートし、足を持ち上げる動作を助けてくれるギアです。重さは約1.6kgと、名前の印象よりずっとコンパクト。これを着けて、陣馬山から高尾山を目指す約20kmの縦走に挑み、まる一日フィールドテストしてきました。
先に結論からお伝えすると、私の答えは「進化。ただし、まだ途中」。脚が軽くなる感覚は本物でしたが、山で使うにはバッテリーという課題もはっきり見えました。この記事では、装着のしやすさからモードごとの効き方、気になったバッテリーの持ち、そして「バッテリーが切れた後どうなるのか」まで、私が実際に歩いて感じたことを正直にまとめます。
DNSYS X1 とは?腰に着ける「電動アシスト外骨格」
DNSYS X1 は、腰と左右の太ももを固定して装着する、いわば「着るアシスト装置」です。外骨格(エクソスケルトン)やAIパワードスーツといった呼び方もされていて、名前だけ聞くと少し身構えてしまいますが、実物は意外とコンパクト。重さは約1.6kgでした。
仕組みはシンプルで、股関節まわりのモーターが「足を前に持ち上げる」動作をアシストしてくれます。電動アシスト自転車の“脚版”、とイメージすると分かりやすいかもしれません。自分の足で歩くことに変わりはなく、その一歩をそっと後押ししてくれる。そんな距離感のギアです。
装着は2分かからない——アプリでオンにして、すぐ歩き出せる
まず驚いたのが、装着の手軽さです。左右のバックルをパチッと留めて、ダイヤルを自分の脚の太さに合わせてくるくると締めるだけ。慣れていない初回でも、2分もかからずに装着できました。
電源まわりも簡単で、専用アプリを起動して「オン」にすると、すぐに本体とつながります。この日はバッテリーをほぼ満タン(約90%)にして出発しました。
特徴と機能
- 重さ約1.6kg・コンパクト:見た目のごつさのわりに軽く、腰まわりにすっきり収まります
- 股関節アシスト:足を持ち上げる動作をモーターが補助してくれます
- 複数のアシストモード:やさしく支える「エコノミー」から、しっかり持ち上げる「スポーツ」、さらに上のモードまで、場面に合わせて切り替え可能
- アプリ連携:スマホアプリから電源オン・モード切り替え・バッテリー残量の確認ができます
- 黒基調のデザイン:装着した見た目は少しメカっぽいものの、色が黒なので思ったより主張しません
実際に山で使った感想——陣馬山から歩き出して
装着してまず登りで感じたのは、「エコノミーモードでも、意外としっかり効く」ということ。ゆっくり押し出すように脚を支えてくれて、一歩ごとにウイっと持ち上がる感覚があります。急な登りでも、いつもより疲れの溜まり方が軽い気がしました。
エコノミーとスポーツ、効き方の違い
急登に差しかかったところで、エコノミーからスポーツモードに切り替えてみました。ここでの変化ははっきり分かります。エコノミーが「ゆっくり押し出して支えてくれる」感覚だとすると、スポーツは「ぐっと引き上げてくれる」感覚。高めの段差でも、脚がしっかり持ち上がって越えていけます。
面白いのは、筋肉の使われ方まで変わって感じられたことです。お尻の筋肉は普段どおり使うのですが、太ももの前側は明らかに楽。段差が続く場面ほど、この「持ち上げてくれる」アシストのありがたみを感じました。とはいえパワーが強い分バッテリーも食うので、私の場合は基本エコノミー、ここぞという急登だけスポーツ、という使い分けが心地よかったです。「普段の山ならエコノミーで十分だな」というのが正直な実感でした。
見た目とのギャップ——「着けている感」は思ったより自然
歩き続けて意外だったのが、動きを邪魔されないことです。段差を大きく越えても、下りで足を下ろしても、引っかかりや窮屈さはほとんどありません。「機械を着けているから歩きにくい」ということが、まったくないんです。
手に持つと1.6kg、1.8kgという重さはそれなりにあって、「これが一日荷物になるのかな」と最初は不安でした。ところが腰で背負う形になると負担が少なく、違和感なく歩けます。見た目のインパクトのわりに、使用感はとてもナチュラル。この「見た目と体感のギャップ」が、一番うれしい発見でした。
気になった点:バッテリーの持ち、そして「切れた後」の話
正直にお伝えすると、山で使ううえで一番の課題はバッテリーでした。
朝8時にほぼ満タン(約90%)でスタートし、陣馬山(857m)の山頂に着いた時点で残りは63%。ここまではほとんどエコノミーで、スポーツは5分ほどしか使っていません。それでもこの減り方です。そこから景信山方面へ進むと、8km弱を歩いたあたりで警告音が鳴り、バッテリーは一気にゼロへ。結局、目指していた高尾山までの縦走は完走できず、景信山の手前で電池が切れてしまいました。朝8時から歩き始めて、この時点でおよそ4時間。「3時間ほどで一周できる山なら十分持つけれど、ロングの縦走をずっとアシスト付きで、というのは今はまだ難しい」というのが実感です。
ただ、ここからが大事なところです。バッテリーが切れた後も、X1 を着けたまま普通に歩けました。 止まる必要も、外す必要もありません。ただ「X1 の重さの分だけ、少し重たくなる」——それだけでした。切れた瞬間は「あれ、こんなに支えられていたんだ」とアシストのありがたみを逆に実感しましたが、外骨格そのものが足を引っ張ることはなく、景信山から小仏峠まで、電池なしのまま歩き切れました。
山のギアとして、私はこれをとても大事なことだと思っています。山の中でギアの電池が切れたとき、それが「ただの重り」や「足かせ」になってしまわないか。X1 は電池が切れると、ただのフレームに戻るだけ。邪魔にならない。この事実が、正直いちばんの安心材料になりました。遠くまで歩きたい方は、予備バッテリーを持っていく前提で計画を立てるのが安心だと思います。
ザックとの相性と、下りで効く「回生」機能
もう一つ、使ってみて気づいた実用的なポイントを2つ。
一つはザックとの相性です。腰まわりに装着するギアなので、ザックのウエストベルトを締めると、位置的に少し干渉します。がっちりしたウエストベルトのある大きめのバックパックだと、相性が難しいかもしれません。対策としては、ウエストベルトのないトレイルランニング用のベスト型ザックのようなものだと、干渉せず快適に背負えそうだと感じました。
もう一つは、下り坂で働く回生(エネルギー回収)機能です。下りや減速のときにエネルギーを回収して、バッテリーを自動で少し補充してくれる仕組みが入っています。歩いている最中に体感でハッキリ分かるものではありませんが、景信山で電源を入れ直したら、残量が13%まで戻っていて驚きました。しかも下りでは膝への衝撃も思っていたより楽で、「持ち上げる」だけでなく「支えてくれる」方向でも助けられている印象でした。
こんな人におすすめ
- いつもの山に、少し違った楽しみ方や新しい刺激を加えてみたい方
- 登りの段差や急登で、脚(特に太もも前側)の負担を軽くしたい方
- 膝や脚力に不安があり、アシストで行動できる範囲を保ちたい方
- 3時間前後で回れる低山・日帰りで、まず気軽に試してみたい方
- (ロングの縦走で使いたい方は、予備バッテリーを前提に)
同じラインナップの“兄弟モデル”も
最後に、同じ DNSYS のシリーズから2つだけ。膝が気になる方向けには、膝関節を専用にサポートする「Z1」も登場していて、X1 と組み合わせれば股関節と膝の両方を支える使い方もできます。もう一つは、ゲーム『DEATH STRANDING 2』(小島プロダクション)とのコラボによる限定エディション。デザインやゲームが好きな方は、チェックしてみると面白いと思います。
まとめ:進化、でもまだ途中——私の正直な結論
一日歩き通して出した私の答えは、「これは進化。ただし、まだ途中段階」です。
脚がぐっと軽くなる感覚、段差が楽になる手応えは本物でした。装着も簡単で、着けている違和感も少ない。電池が切れてもただのフレームに戻るだけで邪魔にならない——この安心感も、山で使うギアとして大きな魅力です。
一方で、急な登りが多いルートでは、バッテリーが想定より早く切れてしまうのは正直な課題。長い距離を歩きたいなら、予備バッテリーを前提に計画するのが現実的だと思います。
それでも、電動アシストで登る一日は、純粋にとても楽しいものでした。いつもの山を、いつもと違う感覚で登れる。時々こういうギアで気分を変えてみるのも、山の新しい楽しみ方の一つなのかもしれません。進化しているけれど、まだ途中。だからこそ、これからの進化も楽しみな一台です。
※ 本記事は、DNSYS様の提供を受けた動画をもとに構成しています。
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動画へのコメント
YouTubeに寄せられたコメントより
岩崎さん、こんばんは!コメント欄見てるといろんな意見がありますね。私は岩崎さんをずっと応援してきて、岩崎さんは自然を愛し、ご自分の身体と向き合い、「登山」が大好きなのを知っています。一方で、発信者として、多様な山登りを提供することも岩崎さんの役目だとも思っています。体力的な不安を抱えたり、足に後遺症などを抱えている人も岩崎さんの動画を見て登山への希望を持つ方もいるかもしれません。もちろん、元気な人も様々な目的で使うのもいいと思います。そして、着けずに自力で山行することも。「誰もが」自然と付き合い、世界を広げてくれるチャンスを提供してくれているように感じました。ケースバイケースでテクノロジーの力も人それぞれ楽しめればいいんじゃないでしょうか、そう思います。今回もお元気そうな姿を見ることができてうれしかったです。電動アシストバージョンの登頂ダンスも最高でした!(なんか勝手に、自分のリクエストに応えてもらってるのかなと思って見ています。笑)
良いですね😊 これから先の進化が楽しみです❗️ おつかれ山👍
急登で辛そうな所だけスイッチONすれば、最後までバッテリーがもちそう。



