岩崎良美

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乗鞍岳 日帰り登山|バスで2,702mへ、"日本一ラクな3,000m峰"剣ヶ峰を正直レポート

2026.07.03

日本百名山のひとつ、岐阜県と長野県の県境にそびえる乗鞍岳(のりくらだけ・3,026m)へ、最高峰の剣ヶ峰(けんがみね)を目指して日帰りで登ってきました。バスで標高2,702mの畳平まで一気に上がれることから、"日本一気軽に登れる3,000m峰"として親しまれている山です。

正直に白状すると、登る前は「山頂まで標高差300mちょっとなら、サクッと登れそう」となめていました。でも実際に歩いてみると、6月の大雪渓に最後の急登、そしてたどり着いた山頂は——真っ白。この記事では、記録的な暑さが続く下界を離れて一気に3,000mの別世界へ立った一日を、コースの様子や注意点とあわせて正直にレポートします。

コース概要

畳平までバスで上がれるので「標高差300mちょっと」という数字だけ見ると気軽に思えますが、そこは標高3,000mの世界。空気は薄く、私も少し歩いただけで息が上がりました。

乗鞍岳ってどんな山?23の峰が集まった"火山"

「乗鞍岳」と聞くと、ひとつの大きな山を思い浮かべる方も多いかもしれません。でも実は乗鞍岳とは単独の山の名前ではなく、いくつもの峰が集まった山々の総称。その数は23の峰にもおよび、そのなかで最も高いのが標高3,026mの剣ヶ峰です。日本には3,000mを超える山が21座ありますが、乗鞍岳もそのひとつ。剣ヶ峰は日本で19番目に高い山とされています。

名前の由来も面白くて、山頂付近の姿が馬の背に鞍を乗せたように見えたことから「乗鞍」と呼ばれるようになったのだそう。そう思って稜線を眺めると、名前の響きにも優しさを感じます。

そしてもうひとつ欠かせないのが、火山としての顔。乗鞍岳は今も火山に分類される山で、ただし現在は活動がとても静かな状態です。山頂付近には権現池のような火口湖や、火山がつくり出した地形が今も残っていて、目の前の雄大な景色ひとつひとつに、長い長い時間をかけた地球の歴史が刻まれています。

畳平から稜線へ|6月なのに広がる大雪渓

畳平を出発して稜線を歩き始めると、どこを見ても絶景。天気にも恵まれ、山肌に残る雪と緑のコントラストが本当にきれいで、何度も足を止めてしまいました。

この日いちばん驚いたのが、6月なのに一面に広がる大雪渓です。稜線の一部にはしっかり雪が残っていて、私たちはチェーンスパイクを装着して歩きました。雪解け水がちょろちょろと流れる音に春の訪れを感じつつ、まだお花はほとんど咲いていなかったので、お花畑のベストシーズンにはもう少し早かったようです。それでも、この白と緑のコントラストこそ今回いちばん見たかった景色だったので、大満足でした。

雪渓を歩く可能性がある時季は、チェーンスパイクを必ず持参するのがおすすめです。あるとないとでは歩きやすさも安心感もまるで違いました。

肩の小屋から剣ヶ峰へ、最後の急登

なだらかな稜線から肩の小屋を過ぎると、ここからが乗鞍岳の本番。剣ヶ峰口から山頂までは、赤茶色の火山岩が積み重なった急登が一気に続きます。

「気軽な3,000m峰」のイメージでハイキング気分のまま来ると、思いのほか大変かもしれません。岩がゴロゴロして浮石もあり、手を使う場面もあります。息が上がってようやく登ったと思っても、まだ全然。標高が高いぶん、下界より疲れやすいのを体で実感しました。それでも「あの奥に見えるのが山頂かな」と目標が見えると、不思議と元気が出てくるのが登山のいいところです。

山頂は、真っ白だった

最後の岩場を登り切って、剣ヶ峰3,026mの頂に到着。ところが——山頂は一面のガスで、真っ白。展望はゼロでした。

ずっと来たかった山で、しかもここまでの道中があんなに晴れていたので、正直「山頂だけ真っ白か……」という気持ちもありました。でも歩いているあいだじゅう、常にまわりの景色がきれいで、久しぶりに絶景を眺めながらの登山ができた。「景色だけが報酬じゃない」と心から思えた一日でした。山頂付近はスペースが狭いので、写真を撮ったら早めに、安全第一で下山します。

この山行で使った道具

今回の山行では、GPSウォッチ「Suunto Vertical 2」を使いました(本動画はSuunto様とのコラボレーションです)。標高や現在地、ルートといった必要な情報がすぐ手元で確認できるので、歩くことそのものに集中できます。ガスで視界がなくなった山頂でも自分の現在地が分かるのは、大きな安心でした。

個人的にいちばん気に入っているのはディスプレイの美しさと視認性。日差しの強い稜線でも地図や情報がとても見やすく、思わず何度も画面を見たくなるほどでした。詳しい使用感は動画の中盤(5:10〜)でレビューしています。

まとめ:私の結論

乗鞍岳は、装備さえきちんと整えれば、3,000mの世界を比較的気軽に味わえる山でした。バスで畳平まで上がれるアクセスの良さは、やはり大きな魅力です。

ただ、「気軽」なのはあくまでアクセスの話。標高3,000mは空気が薄く、山頂直下には岩場の急登があり、時季によっては雪渓歩きも待っています。ポイントを整理すると——

これから登山を始める方も、しっかり準備をして時間に余裕を持てば、きっと3,000mの絶景を楽しめるはずです。乗鞍岳には気軽に登れる峰が他にもたくさんあるので、私もまたハイキングで訪れてみたいと思います。皆さんもぜひ、雲の上の別世界を確かめに行ってみてください。

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