岩崎良美

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富士山の頂へ|七合目のご来光からお鉢巡り・剣ヶ峰まで、吉田ルート2日目の登頂レポート

2024.08.17

日本一の山、富士山。前回は富士スバルライン五合目からスタートし、七合目の山小屋・東洋館まで登って一泊しました。この記事は、その続き——いよいよ日本最高峰・剣ヶ峰(3,776m)を目指す、登頂日(2日目)の記録です。

七合目・東洋館で迎えたご来光から、山頂までの最後の登り、火口をぐるりと一周する「お鉢巡り」、そして日本で一番高い場所・剣ヶ峰に立つまで。長い登りの疲れが、頂きの景色でどう報われたのか。これから富士山の山頂を目指す方に向けて、登頂日ならではの見どころと、当日つまずきやすいポイントを、登山モデルの私が正直にお伝えします。

結論から言えば、富士登山の本当のハイライトは「登り切ったその先」にあります。ご来光もお鉢巡りも剣ヶ峰も、すべては山頂に着いてからが本番。だからこそ、体力と時間、そして防寒に少しだけ余裕を残して頂上に立つことが、この一日を最高の思い出に変える鍵だと感じました。

この日のルート概要(吉田ルート2日目・七合目→山頂→お鉢巡り→剣ヶ峰)

前回の記事では、五合目から七合目までの登りと装備のことを中心にお伝えしました。今回は、そこから先——頂上での体験に絞ってご紹介します。コースタイムを細かく追うよりも、「山頂で何が待っているのか」を知っておくほうが、当日の心の準備になるはずです。

七合目・東洋館で迎えたご来光

登頂日の朝は、まだ暗いうちに始まりました。私が体を起こしたのは5時過ぎ。眠い目をこすりながら、山小屋の前で東の空が明るくなるのを待ちます。

富士山のご来光というと「山頂で見るもの」というイメージが強いかもしれませんが、七合目の東洋館からでも、雲海の上に昇る朝日はじゅうぶんに美しく見えました。むしろ、山頂の混雑や寒さに気をもむことなく、少し落ち着いた気持ちで日の出を迎えられたのは、山小屋泊ならではの贅沢だったと思います。

真っ暗だった空が、地平線の際からじわじわとオレンジ色に染まり、雲の海がピンクに輝いていく——その瞬間は、寒さも眠さも忘れるほどでした。前日、あの単調な砂利の道を延々と登ってきた甲斐が、この一枚の景色に凝縮されている。そう感じながら、私たちは身支度を整え、5時半ごろに山頂へ向けて歩き出しました。

ここでのポイントは防寒です。 明け方の富士山は、真夏でも凍えるような寒さ。ご来光を待つ間はじっと動かないので、体がどんどん冷えていきます。ダウンやウインドシェルなど、しっかり羽織れるものを一枚、必ず手元に用意しておくことをおすすめします。

山頂へ最後の登り——空気の薄さと渋滞

東洋館を出てからの登りは、正直に言って、この山行で一番こたえました。標高はすでに3,000mを超えていて、空気が薄い。少し登っては息を整え、また少し登っては立ち止まる。前日以上に、一歩が重く感じられます。

しかも、登頂日の朝は登山者がぐっと増えます。八合目から上は道が狭くなる区間もあり、山頂手前では列が詰まって、なかなか前に進めない「渋滞」も起きました。焦る気持ちもありましたが、この渋滞はむしろ、薄い空気に体を慣らす良い小休止だと考えるようにしました。無理に追い抜こうとせず、前の人のペースに合わせてゆっくり足を運ぶ。高山病を防ぐうえでも、これが結果的に一番安全な登り方だと感じます。

やがて頭上に、鳥居が見えてきます。あの鳥居をくぐれば、そこが富士山の頂上。「ついにここまで来た」という実感が、じわじわとこみ上げてきました。

ついに富士山頂へ——火口を巡る「お鉢巡り」

鳥居をくぐり、富士山頂に到着。山頂には神社や山小屋が建ち並び、想像していたよりもずっと賑やかで、たくさんの登山者が思い思いに達成の余韻に浸っていました。

そして、富士山頂ならではのお楽しみが「お鉢巡り」です。富士山の頂上は、ぽっかりと大きな火口を囲む「お鉢(はち)」のような地形になっていて、その縁をぐるりと一周できるのです。眼下に広がる火口の深さと大きさは、写真ではなかなか伝わらない迫力があります。「これが日本一の山の頂なんだ」と、あらためて圧倒されました。

お鉢巡りは、火口の縁に沿ってアップダウンを繰り返しながら歩くルートで、一周するのにおおよそ1時間半ほどを見ておくと安心です。平坦な散歩道ではなく、意外と起伏があり、山頂の薄い空気の中を歩くのでそれなりに体力を使います。時間と体調に余裕がある人だけが挑むべき、ご褒美のような周回路だと感じました。

日本最高峰・剣ヶ峰(3,776m)へ——「馬の背」の急登

お鉢巡りの途中に待っているのが、この日の最大の目標——日本最高峰・剣ヶ峰(3,776m)です。火口の縁の一角がぐいっと盛り上がっていて、そこが日本で一番高い場所になっています。

ただ、最後の最後にひと山あります。剣ヶ峰の直下は「馬の背」と呼ばれる急な坂で、足元は滑りやすい砂礫(されき)。傾斜がきつく、踏ん張っても足がずるずると流れて、ここまでの疲れた体には堪えました。手すり代わりのロープを頼りに、一歩ずつ慎重に登っていきます。

登り切った先には、「日本最高峰 富士山剣ヶ峰」と刻まれた石碑が。ここで記念写真を撮ろうと、順番待ちの列ができるほどの人気スポットです。私も列に並び、日本のてっぺんに立った証を一枚。ここが正真正銘、日本で一番高い場所。眼下には雲海が果てしなく広がり、これ以上高いところは日本のどこにもないのだと思うと、ふつふつと込み上げてくるものがありました。長い登りのすべてが、この一点に報われた瞬間でした。

下山で気をつけたいこと——下山道の分岐と砂埃

頂上での感動をしっかり味わったら、あとは無事に下りるまでが登山です。そして富士山では、下山にこそ注意すべきポイントが詰まっています。

吉田ルートは、登りと下りで道が分かれています。下山道は登山道とは別の、砂利のつづら折りが延々と続く専用ルート。景色の変化が乏しく、同じような九十九折りをひたすら折り返していくので、精神的にも意外と長く感じます。

特に気をつけたいのが、下山道の途中にある須走ルートとの分岐です。ぼんやり歩いていると、うっかり別のルートへ迷い込んでしまう人もいる要注意ポイント。案内の標識をしっかり確認し、「吉田口」方面へ進んでいるかを、こまめにチェックしながら下りました。

また、下りは砂埃が一段と舞い上がります。ゲイター(スパッツ)を着けていないと、靴の中まで砂だらけに。登りで使わなかった人も、下山前には必ず装着しておくのがおすすめです。急な砂利の下りは膝にも負担がかかるので、トレッキングポールを使い、歩幅を小さく、リズムよく下ることを意識しました。

山頂での服装・体調管理のポイント

最後に、登頂日を安全に楽しむために、私が実感したポイントをまとめておきます。

まとめ:富士山の山頂で見た景色(私の結論)

前編の登りが「準備と忍耐」の一日だったとすれば、この登頂日は「ご褒美」の一日でした。七合目で迎えた雲海のご来光、鳥居をくぐって立った頂上、火口を巡るお鉢巡り、そして日本最高峰・剣ヶ峰からの大展望——どれも、あの長い砂利の登りがあったからこそ、心に深く刻まれた景色でした。

富士山は、技術的に難しい山ではありません。けれど、山頂までたどり着き、そこでお鉢巡りや剣ヶ峰まで楽しむには、体力と時間、そして防寒の備えが欠かせません。頂上を「ゴール」ではなく「もう一つのスタート」と考えて、少し余裕を残して登ること。それが、この一日を最高の思い出に変える、私なりのいちばんのコツです。

これから日本一の頂を目指す方が、無事に登り、無事に下り、あの雲の上の景色を心ゆくまで味わえますように。安全第一で、あなたの富士登山が一生の宝物になることを願っています。

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Comments / 視聴者の声

動画へのコメント

YouTubeに寄せられたコメントより

@cryptoasset-ck8yr2024.08.17

いつも楽しく拝見しています。登山の素晴らしさを教えてくれてありがとう!お茶でもどうぞ。🍵

1返信 1
@はなはな-x1q2024.08.24

私も先月2回目の富士山登ったので自分の記憶を思い出しながら動画みさせて頂きました😊凄く辛いですがまた登りたいなと動画をみて思いました😊景色本当綺麗ですね✨

返信 1
@Elle_asami2024.08.17

今日も素敵な動画ありがとうございました😊(四季)

返信 1
@yamakiko2024.08.17

お疲れさまでした! 剣ヶ峰まで登れるなんて、すごいです👍 私も来年、富士山登山頑張ろうかなぁ。

返信 1
@gakutarou91462024.08.17

お疲れさまでした、そして無事の登頂と下山おめでとうございます🎊 富士山の頂(いただき)を「頂きました」が笑えました😂 関西弁っぽかったり北海道弁?(わや)が出たり、不思議な喋りが楽しく観させていただきました 次の山はどこなんだろうと今から楽しみです♪♪

返信 1
@shimoshimo74112024.08.18

富士山剣ヶ峰の登頂おめでとうございます🎉 ほんと山頂の絶景は「凄い!凄い!」ですよね!僕もそういう時はシンプルな言葉しか出てきません😅 無事下山された時のやり切った感溢れるシーンを見ているとまた富士山に登りたくなってきました~😆下山はゲイターとマスク持っていきます👍

返信 1
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